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フェレール、進行性核上性まひ(PSP)治療薬候補FNP-223に対しFDAのファストトラック指定を取得

スペイン、バルセロナ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- Bコープ認証を受けている国際的製薬会社のフェレールは、アセニューロンからライセンス導入し、進行性核上性まひ(PSP)の発症を遅らせることを目的として開発している新しい治療薬FNP-223が、米国食品医薬品局(FDA)からファストトラック指定を受けたと発表しました。FNP-223は、神経変性疾患であるPSPの治療薬候補の新しい分子化合物であり、現在、PSPの最も一般的な臨床型であるPSP-リチャードソン症候群(PSP-RS)が疑われる、または診断された成人患者を対象に、FNP-223の安全性、有効性、薬物動態を評価する第2相臨床試験が行われています。1

「FDAからPSP治療におけるFNP-223のファストトラック指定を受け、大変嬉しく思っています。ビジネスを通じて社会正義のために闘うという当社の目的に沿って、私たちはこの有望な治療法を可及的速やかに(上市まで)前進させ、一人でも多くの患者さんに恩恵をもたらせるよう専念しています」と、フェレールのマリオ・ロビロサ最高経営責任者(CEO)は述べました。

ファストトラック指定は、医薬品開発の重要な節目となる制度です。この制度は、医薬品の開発についてFDAとより頻繁な協議を持つことが促進され、該当する基準を満たした場合、迅速承認制度および医薬品優先審査方針の対象になります。

「今回の指定は、この希少で壊滅的な疾患の患者において満たされていない重要なニーズに対処するため、FNP-223の開発と審査を迅速に行う重要性を強調しています」と、フェレールのマルタ・パーマー品質・薬事・安全性情報担当最高責任者は語りました。

進行性核上性まひの患者の症状は、発話困難、平衡失調、歩行の変化、認知機能の問題として現れます。2-4PSPの有病率は人口10万人当たり約5人で、主に60歳以上の人が罹患します。3PSPの病因は、脳の特定の領域に異常に蓄積したタウタンパク質に関連するとされ、これが神経変性につながると考えられています。3,4前臨床モデルでは、FNP-223が神経細胞におけるタウタンパク質の異常蓄積を予防することが示されています。5フェレールは現在、この分子のPSP患者における安全性と有効性の証明を目指しています。

フェレールの最高科学責任者であるオスカー・ペレスも意気込みを熱く語り、「ファストトラックの指定を受けたことは、PSPに画期的な治療法を提供する当社の活動において重要なマイルストーンです。私たちは研究を進められることを嬉しく思い、この困難な病状を抱えて生きる患者様に新しい治療選択肢を、できるだけ早く提供できるよう尽力してまいります」と述べました。

FNP-223について

FNP-223は、O-GlcNAcase(OGA)酵素の可逆的かつ基質競合的阻害剤として機能する新しい経口投与化合物です。5機序的に、FNP-223はOGA酵素の活性部位に結合します。その結果、この阻害剤は基質が触媒ポケットにアクセスするのを妨げ、タウタンパク質のような天然のクライアントタンパク質からのO-GlcNAc修飾の除去を阻害します。O-GlcNAcaseを阻害すると、O-GlcNAc化(グリコシル化)されたタウタンパク質が急速に増加し、最終的に神経原線維変化(NFT)として異常凝集したタウが一定期間にわたって減少していきます。5

参考文献

1. ClinicalTrials.gov 「進行性核上性まひ(PSP)の疾患進行を遅らせるFNP-223(経口剤)の有効性、安全性、薬物動態を評価する無作為化二重盲検プラセボ対照の第2相臨床試験(PROSPER)」ClinicalTrials.gov (ウェブ)。https://www.clinicaltrials.gov/study/NCT06355531からご覧いただけます。

2. 進行性核上性まひ: 診断と管理の進歩。「パーキンソン病と関連疾患」誌 2020年4月;73:105-116. doi: 10.1016/j.parkreldis.2020.04.014。2020年5月25日電子書籍公開。

3. 進行性核上性まひStatPearls(ウェブ)、フロリダ州トレジャーアイランド: StatPearls出版;2024年。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK526098/からご覧いただけます。

4. 進行性核上性まひ:診断と管理。「実用神経学」誌 2021年;21(5):376-383. doi: 10.1136/practneurol-2020-002794。

5. Permanne B、Sand A, Ousson S、Nény M, Hantson J、Schubert Rら。D. O-GlcNAcase阻害剤ASN90は、タウおよびα-シヌクレイン蛋白病に対するマルチモーダル治療薬候補。アメリカ化学会(ACS)発行。2022年4月20日;13(8):1296-1314. doi: 10.1021/acschemneuro.2c00057。

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