-

東芝:機器の小型化に貢献する車載用ブラシ付きDCモーター向けゲートドライバーの量産開始について

川崎--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 東芝デバイス&ストレージ株式会社は、パワーバックドアやパワースライドドアのラッチモーター[注1]やロックモーター[注2]、パワーウインドウやパワーシートなどの駆動モーター向けに、車載ブラシ付きDCモーター用ゲートドライバー[注3]TB9103FTG」の量産を開始しました。

近年車載機器では、従来は手動であった可動部の電動化が進み、自動車1台当たりのモーターの需要が増加しています。モーターを駆動するドライバーの数も増加しており、システムが小型化、統合化されています。中には回転速度制御不要のモーターアプリケーションもあり、機能、性能を絞ったドライバーが求められています。

TB9103FTGは、回転速度制御不要のブラシ付きDCモーター用ゲートドライバーに必要な機能と性能を絞り込むことで小型化を実現しています。また、チャージポンプ回路[注4]を内蔵し、モーター駆動用外付けMOSFETを十分に駆動できる電圧を確保しています。さらに、ゲート監視機能を搭載しており、ハイサイド外付けMOSFET、ローサイド外付けMOSFETへのゲート信号の出力タイミングを自動で制御することにより、貫通電流の発生を防止します。スリープ機能も内蔵しており、待機時の低消費電力を実現します。

新製品は、1チャネルのHブリッジ、または2チャネルのハーフブリッジとしても使用できます。モーター駆動以外にも、メカニカルリレーなどの機械的なスイッチを新製品と外付けMOSFETで代替することができ、機器の静音性、高信頼性に貢献します。

パッケージは、VQFN24を採用し、4.0×4.0mm (typ.) のパッケージサイズで、機器の小型化に貢献します。

なお、新製品を活用した「車載用ブラシ付きDCモーター制御回路 (TB9103FTG使用)」のリファレンスデザインを開発し、当社ウェブサイトに公開しています。

当社は、今後も車載用モータードライバーのラインアップを拡充し、車載機器の電動化や安全性向上に貢献していきます。

[注1] ドアを閉まった状態に保持するためのシステムに使用されるモーター
[注2] 犯罪防止のため、キー操作と連動してドアをロック/アンロックするシステムに使用されるモーター
[注3] MOSFETを駆動するためのドライバー
[注4] コンデンサーとスイッチを組み合わせることによって電圧を上昇させるための回路

応用機器

車載機器

  • パワーバックドア、パワースライドドアのラッチモーターやロックモーター駆動、パワーウインドウ、パワーシートなどのモーター駆動

新製品の主な特長

  • 機能と性能を絞り込み、小型化を実現
  • 小型パッケージ
  • スリープ機能内蔵により、低電力待機可能
  • 1チャネルのHブリッジ、または2チャネルのハーフブリッジのゲートドライバーとして動作可能
  • AEC-Q100 (Grade 1)適合

新製品の主な仕様

品番

TB9103FTG

対応モーター

ブラシ付きDCモーター

出力チャネル数

1チャネル(Hブリッジで使用時)/2チャネル(ハーフブリッジで使用時)

主なファンクション

スリープ機能、チャージポンプ搭載、Hブリッジ動作、ハーフブリッジ動作、デッドタイム制御

主な異常検出機能

電源低電圧検出、チャージポンプ高電圧検出、過熱検出、外部MOSFETのVGS、VDS検出

絶対最大定格

(Ta=-40~125°C)

電源電圧1 VB

Vb (V)

-0.3~18

18~40 (1秒以内)

電源電圧2 VCC

Vcc (V)

-0.3~6

周囲温度 Ta (°C)

-40~125

動作範囲

(Ta=-40~125°C)

電源電圧動作範囲1 VB

VBrng (V)

7~18

電源電圧動作範囲2 VCC

VCCrng (V)

4.5~5.5

接合温度動作範囲

Tjrng (°C)

-40~150

パッケージ

名称

P-VQFN24-0404-0.50-003

サイズ (mm)

Typ.

4.0×4.0

信頼性

AEC-Q100 (Grade 1)適合

在庫検索&Web少量購入

Buy Online

新製品の詳細については下記ページをご覧ください。
TB9103FTG

TB9103FTGを使用したリファレンスデザインについては下記ページをご覧ください。
車載用ブラシ付きDCモーター制御回路 (TB9103FTG使用)

当社の車載ブラシ付きモータードライバー向け製品の詳細については下記ページをご覧ください。
車載ブラシ付きモータードライバー

オンラインディストリビューターが保有する当社製品の在庫照会および購入は下記をご覧ください。
TB9103FTG
Buy Online

* 社名・商品名・サービス名などは、それぞれ各社が商標として使用している場合があります。
* 本資料に掲載されている情報(製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など)は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

Contacts

お客様からの製品に関するお問い合わせ先
アナログ・車載デバイス営業推進部
Tel: 044-548-2219
お問い合わせ

報道関係の本資料に関するお問い合わせ先:
東芝デバイス&ストレージ株式会社
デジタルマーケティング部
長沢 千秋
e-mail: semicon-NR-mailbox@ml.toshiba.co.jp

Toshiba Electronic Devices & Storage Corporation



Contacts

お客様からの製品に関するお問い合わせ先
アナログ・車載デバイス営業推進部
Tel: 044-548-2219
お問い合わせ

報道関係の本資料に関するお問い合わせ先:
東芝デバイス&ストレージ株式会社
デジタルマーケティング部
長沢 千秋
e-mail: semicon-NR-mailbox@ml.toshiba.co.jp

More News From Toshiba Electronic Devices & Storage Corporation

東芝:AEC-Q100に準拠した車載用2チャネルスタンダードデジタルアイソレーターの発売について

川崎--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 東芝デバイス&ストレージ株式会社は、車載用スタンダードデジタルアイソレーターとして、100kV/μs(typ.)[注1]の高いコモンモード過渡耐性(高CMTI)による安定動作と、50Mbps(max)[注2]の高速データ通信を実現した、ハイスピード2チャネル車載用スタンダードデジタルアイソレーター「DCM32xx00シリーズ」4品種を製品化しました。新製品は、自動車用電子部品の信頼性を確保するための品質規格AEC-Q100に準拠しています。本日から出荷を開始します。 ハイブリッド車(HEV)と電気自動車(EV)のオンボードチャージャー(OBC)やバッテリーマネジメントシステム(BMS)などでは安全性と信頼性を確保するために、絶縁を担保しノイズの伝搬を防ぐアイソレーションデバイスは欠かせません。これらのアイソレーションデバイスに要求される、多チャネルの高速通信、高CMTI要求へのソリューションとして、車載用スタンダードデジタルアイソレーターは適しています。 新製品は当社独自の磁気結合型絶縁伝搬方式[注3]を採用すること...

東芝:産業用機器の高効率化、高電力密度化に貢献する650V耐圧第3世代SiC MOSFETのDFN8×8パッケージ製品発売について

川崎--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 東芝デバイス&ストレージ株式会社は、スイッチング電源や太陽光発電用インバーターなどの産業用機器向けに、当社最新[注1]の第3世代シリコンカーバイド (SiC) MOSFETチップを小型DFN8×8パッケージに搭載した、650V耐圧の4製品「TW031V65C」、「TW054V65C」、「TW092V65C」、「TW123V65C」を製品化しました。本日から量産出荷を開始します。 新製品は、第3世代SiC MOSFETで当社初の小型面実装パッケージのDFN8×8を採用しています。従来のリード挿入型パッケージのTO-247、TO-247-4L(X)パッケージに比べ体積が90%以上削減されており、機器の電力密度の向上に貢献します。 また、面実装によりリード挿入型より寄生インピーダンス[注2]成分が小さくなり、スイッチング損失を低減します。さらに、4端子タイプ[注3]であるため、ゲートドライブ用の信号ソース端子をケルビン接続することで、パッケージ内部にあるソースワイヤのインダクタンスによるスイッチングへの影響を小さくでき、高...

東芝:安全機能を強化した産業用機器向けSiC MOSFETゲート駆動用フォトカプラーの発売について

川崎--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 東芝デバイス&ストレージ株式会社は、シリコンカーバイド (SiC) MOSFETのゲート駆動向けに、アクティブミラークランプ機能を内蔵した+6.8A/-4.8A出力で小型SO8Lパッケージのゲートドライバーカプラー「TLP5814H」を製品化し、本日から出荷を開始します。 インバーターなどMOSFETやIGBTを直列で使用する回路では、下アーム[注1]のオフ時にミラー電流[注2]によるゲート電圧が発生し、上下アーム短絡[注3]などの誤動作を起こすことがあります。この対策としてオフ時のゲートに負電圧を印加するのが一般的でした。シリコン (Si) MOSFETと比べて一般的に高耐圧、低オン抵抗、高速スイッチング特性を実現したSiC MOSFETは、ゲート・ソース間電圧に十分な負電圧を印加できないデバイスもあります。この場合は、アクティブミラークランプ回路を使用し、ミラー電流をゲートからグランドへ流すことで、ゲートの負電圧なしで上下アーム短絡などの誤動作を防ぐことができます。一方で、コストダウンのためにIGBTオフ時のゲー...
Back to Newsroom